もしも、を考えさせられる懐かしい手紙

手紙と呼んで良いのか少しきわどいですが、私の心に強く残っているものは、かつて幼馴染と交わした交換日記です。

私は男で幼馴染は女の子、互いに男女を意識し始める前に交わしたものです。交換日記なんてもの、今では時代錯誤の代物となってしまいましたが、やはり手書きの文字が持つ温かみやすぐに返事がこないもどかしさなど、そういうものを感じられるという点では、今のコミュニケーションツールよりずっと心を揺さぶられるものだったと思います。

肝心の内容はというと、その日学校であった面白い話や習い事の話、晩ごはんに嫌いなおかずが出て食べ残したらお母さんに怒られた、なんていう他愛もないものがほとんどだったと記憶しています。

いったいどのくらいの期間やりとりがあったのかはもう定かではありませんが、成長とともに、いわゆる”多感な時期”に片足を突っ込んだころ、私が一方的に持ちっぱなしにしてしまって、交換を絶ってしまいました。

いま思えば、あれはお互い好意を持ちあっていた状態で、そのことがなんとなく恥ずかしくて、よくわからない気持ちのままに連絡をやめてしまったのでしょう。

その後は彼女に告白されることもなく、中学校と高校は違うところに進学しました。しばらくは年賀状も送りあっていましたが、喪中で私が年賀状を出せなかった年を境に、彼女からの年賀状も絶えてしまいました。

もしあの時交換日記をちゃんと返していたらどうなっていたのか、そのまま今も連絡を取り続けられていたのか、それともやはり、すぐに絶えてしまっていたのか。

のちに「小5 教科書ノート」と書かれた段ボールから出てきた小さな日記は、「こんどな、ピアノの発表会あるんやけど、きて!」で終わっていました。「うん!」と返せなかった自分よ、なんと情けない。

まだ会ったことのない少女からの結婚報告

ここ数年、ネパールの方と手紙での交流を続けています。

昔同じアパートにネパールの方が住んでいて、親戚が日本が好きで日本語を覚えているので文通してあげてほしいということでした。

数年手紙のやり取りを続けているのですが、まだ少女だった子から結婚することになったという報告の手紙が届いたのです。これはなかなか衝撃でした。よく写真を同封してくれるのですが、本当にあどけない感じの女の子でしたから。

今もまだ幼い雰囲気が残っている彼女が結婚するなんて…日本とネパールでは文化も環境も違います。特に珍しいことではないのでしょうが、数年やり取りを続けてきた相手です。何だか不思議な感覚でした。

手紙の中には結婚相手のことが書かれていました。彼も日本の文化が好きらしく、インドに行ってカレー屋で修行をしているそうです。いずれは日本のビザが欲しいと奮闘していて、日本好きというところで話が合って結婚することになったそうです。個人的には、恋愛結婚だということでホッとしました。

年齢は彼女より7つ年上ですが、可愛いところもある人だと書いてありました。こういう恋愛の話が書いてあると、何だか手紙自体がすごくキラキラしているように感じます。

今後、彼女は彼の実家で生活するそうです。インドからすぐ近いので、彼は定期的にネパールに帰ってくるそう。自分の実家も目の前ですし彼の家族とも仲良くやれているらしく何だかホッとしてしまいました。

私は彼女に会ったことはありません。

昔お隣さんだった人は今も日本に住んでいて時々ネパールに帰りますのでその時お土産を渡したり逆にもらったりするくらい。本当に手紙だけのやり取りなのですが、やはりこういう人生の節目を報告する手紙というのはすごく嬉しいですね。