もしも、を考えさせられる懐かしい手紙

手紙と呼んで良いのか少しきわどいですが、私の心に強く残っているものは、かつて幼馴染と交わした交換日記です。

私は男で幼馴染は女の子、互いに男女を意識し始める前に交わしたものです。交換日記なんてもの、今では時代錯誤の代物となってしまいましたが、やはり手書きの文字が持つ温かみやすぐに返事がこないもどかしさなど、そういうものを感じられるという点では、今のコミュニケーションツールよりずっと心を揺さぶられるものだったと思います。

肝心の内容はというと、その日学校であった面白い話や習い事の話、晩ごはんに嫌いなおかずが出て食べ残したらお母さんに怒られた、なんていう他愛もないものがほとんどだったと記憶しています。

いったいどのくらいの期間やりとりがあったのかはもう定かではありませんが、成長とともに、いわゆる”多感な時期”に片足を突っ込んだころ、私が一方的に持ちっぱなしにしてしまって、交換を絶ってしまいました。

いま思えば、あれはお互い好意を持ちあっていた状態で、そのことがなんとなく恥ずかしくて、よくわからない気持ちのままに連絡をやめてしまったのでしょう。

その後は彼女に告白されることもなく、中学校と高校は違うところに進学しました。しばらくは年賀状も送りあっていましたが、喪中で私が年賀状を出せなかった年を境に、彼女からの年賀状も絶えてしまいました。

もしあの時交換日記をちゃんと返していたらどうなっていたのか、そのまま今も連絡を取り続けられていたのか、それともやはり、すぐに絶えてしまっていたのか。

のちに「小5 教科書ノート」と書かれた段ボールから出てきた小さな日記は、「こんどな、ピアノの発表会あるんやけど、きて!」で終わっていました。「うん!」と返せなかった自分よ、なんと情けない。

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