大学の頃の友達からの手紙の一行

今までもらった手紙の中で思い出深いのは、友人からもらったものです。

大学で仲良くしていた、女友達でした。

同じ学科を選んだことで出会った私とその友達…Iちゃん。

音楽の趣味がよく似ていて、CDを貸し借りしたり、行ったライブの話をしたりするのが楽しみでした。

ときには一緒にカラオケに行って、ハモったりハモられたりしながら歌ったのもとてもいい思い出です。

大学4年のゴールデンウィークに入るときでした。

「最近、なんかあんまり食欲がないんだよね。実家に帰ってのんびりしてくるわ」

Iちゃんはそう言って帰省しました。

大学は茨城にあり、彼女の実家は北海道です。

「そっか、たまにはゆっくりしてきたらいいよ」

私もそう答えて送り出しました。

長い休みが終わったらまた会えると思っていたのですが、Iちゃんはそのまま入院することになりました。

検査の結果があまり思わしくなかったそうです。

「ちょっと休んだらまた戻るから、遊んでね」

まだメールなどもそう発達していなかったころに、近況を伝えてくれた手紙には、そうありました。

それから私とIちゃんの間を、何通もの手紙が行ったり来たりしました。

それ以上のやり取りができないことがわかったのは、11月のある日でした。

同じく親しくしていた友人から電話がありました。

「落ち着いて聞いてね。Iちゃんが亡くなったの」

頭が真っ白になりました。スキルス性の胃がんだったそうです。

初めて飛行機に乗って、お通夜とお葬式に参加しましたが、正直、何がなんだかよくわかっていませんでした。

家に戻り、ふと開いた、Iちゃんからの最後の手紙。ラストの文章は、こうでした。

「体には十分気を付けて、元気でね!」

どんな思いで書いた1行だったんだろう…涙が止まりませんでした。

今でも、天国から手紙が届かないかな、なんて、ときどき思ったりします。

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